2011年3月17日木曜日

「放射線量、限界に近い」 4号機元作業員が証言「現場は相当の覚悟」

危機的状況が続く東京電力福島第1原発。使用済み燃料貯蔵プールの水温が上昇、2度にわたる火災を起こした4号機で、かつて定期検査の作業員として携わった元プラント工事会社社員の男性(66)は「きっと作業員たちが受けている放射線量は限界に近いだろう」と、危険な任務に就く後輩たちを思いやる。

 第1原発では16日現在、約70人の作業員たちが1~3号機への注水を管理。敷地内の放射線レベルは上昇しており、作業をより困難にしている。放射線量の高いエリアでの作業は、短時間で退避する。男性は「こんなことが起こるとは想像もできなかった」と話す。

 作業員たちは防護服に身を包み、線量計を携帯。線量が許容限度に近づくと警告音が鳴る。男性もかつて鳴ったことがあるといい「恐怖心に包まれた」と振り返る。

 国内では、平成11年に茨城県東海村で起きたJCOの臨界事故以来の大事故だが「JCOで最初に作業していた作業員は突然、放射線を浴びた。今回は浴びるのを覚悟して作業をしなければならない。相当覚悟のいる状況だ」と、沈痛な面持ちで語った。

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